No.015
[ 曇 天 ]


Scene01
家族


舞台上、机の上に封筒を6つ並べる父。

そこへ朝子が入ってくる。

朝子
ただいま。


おかえり。

朝子
どしたの?いきなり変なメールしてきて。何かあった??


いや、特別なにも。

朝子
何それ?なんもないならあたし帰るよ?


まぁ、いいから座りなさい。

朝子
あ、もしかして、トシ兄に何かあった?死んだ?


違う。

朝子
なーんだ。


いいから座れ。

朝子
はぁ?------これ何?(座り、封筒を指さす)


後で話す。

朝子
ねぇ、他は?あたしだけ?


みんな、一緒に送ったさ。

と、アムロのお面を被った俊雄が少し前からそれをのぞいている。

朝子
お兄達いつ来るの?てかトシ兄はいるんでしょ?


上にいるさ。最近顔見てないけどな。

朝子
大丈夫なの?もうずっとあぁいうふうじゃん。いい加減やばくない?


そう言うな。俊雄だって、イロイロあるんだ。

朝子
ニートにイロイロも何もないでしょ?ホント、ああいうのイライラすんだよね。早く死ね ばいいのに。

悔しがる(おびえる?)俊雄。


冗談でもそう言うことを言うな。

朝子
だって・・・何の役にも立たない人間ってどうなの?2年も引きこもられて、お父さんだって 迷惑でしょ?


迷惑、だとは思わんけど、まぁ、どうにかなったらいいかな、とは思うな。

朝子
ほらね、死ねばいいと思ってる。


思うわけないだろ。

朝子
ごめんなさい。


そう言う物言いは嫌いだ。

朝子
わかってる。でもこういうのは普通に言うの。


オレはそんなのは普通だとは思わんよ。死ね死ね言うのは、非常識だ。

朝子
あ、トシ兄。

俊雄
あ。


俊雄、いたのか。

俊雄
僕は、アムロだよ、セイラさん。

朝子
いつからいたの?

俊雄
い、今、来たトコ。

朝子
嘘、聞いてたんでしょ?

俊雄
何を?

朝子
ホントに聞いてないの?

俊雄
-----死ぬもんか!


まぁ、いいから座りなさい。

朝子と距離を置いて座る俊雄。

朝子
何よ?

俊雄
別に。

朝子
じゃあ、なんなのよ。この距離感は。

俊雄
別に、いつもこんな感じだったろ。

朝子
はぁ?

俊雄
多分、遠近法で、ちょっと離れて見えるんだよ。

朝子
意味わかんない。


俊雄、もうちょっとこっちに来い。

朝子
ほら。

俊雄
いや、これは遠近法でちょっと離れて見えるだけで。

2人
しつこい。

すごすご近づく俊雄。

朝子
ねぇ、カズ兄は?


あいつはいつも忙しいからな。

朝子
え?来ないの?


さぁ、分からん。

朝子
ねぇ、あたし明日早番だから早く帰りたいんだけど。


よし、まぁとりあえず、お前達先でいいか。この中から、1つずつ取ってくれ。

俊雄
その中、なに?


それは後から話す。

俊雄
そそ、そんなの。

朝子
んじゃあたしこれ。

と、封筒を取る朝子。

俊雄
え?!中、わかんないのに。

朝子
どうせたいしたことはないんでしょ?早くトシ兄も取って。

俊雄
そそそ。


俊雄、びびりすぎだ。

朝子
うん、びびりすぎ。

俊雄
え-----!?

朝子
早くしてよ。

俊雄
・・・・・

と、おそるおそる封筒を取ろうとする俊雄。

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