No.013
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Scene08
REAL






【 3ヶ月前 】





レンゲでスープをすするしずく。

しずく
んー、程良い辛さ。おいしいー。

助六
ホント?ただ薄めるだけじゃなくて、よりまろやかさを出すために隠し味を入れたんだ。

しずく
これメニューに入れた方がいいよ。

マキ
台湾ラーメンのアメリカン?

しずく
そう!女子高生にも人気でるかも。

助六
加えます!

と、そこへ、マスクをかぶったブービーとめぐが現れる。

助六
いらっしゃいませ!

マキ
何になさいますか?

スケッチブックをめくるめぐ。

スケブ
「あるだけください」

マキ&しずく
あるだけください???

助六
あのー、まだ開けたばっかりだから、50食は余裕で出来ますけど・・・・。

しずく
いいんじゃないの?あるだけ、って言ってんだから。

助六
ままま、まいど!!

奥に引っ込む助六。
しずく
ねぇ、そんなん被ってちゃなんも食べらんないよ。

うなずく2人。
めぐがページをめくりすぎたことに気づく。
1ページ戻す。


しずく
ねぇ、どしたの?しゃべれないの?

スケッチブック
「お金を」

マキ
お金を?

スケッチブック
「あるだけください」

しずく
あるだけください?

ブービー、モリを突き出す。

マキ
ちょ、ちょっと、スケ!

ブービー
包丁を持った助六が現れる。

助六
どしたの?

モリを突きつけるブービー。

助六
なるほど、そういうことか。

ブービー
-----。(うなずく)

助六
オレとラーメン勝負しようってんだな。だがな、ウチののれんはそう簡単にはゆずらねえぜ!

ブービー
-----!(モリを構える)

マキ
スケ、違う違う。

助六
一杯食わせて音を上げさせてやるよ。中卒から修行してきた成果を見せてやる。
大丈夫。もうすぐ出来るからちょっと待ってろよ!

マキ
スケ、で、でも、変だよ、この人たち。どう見ても。

しずく
何でわかんないのかなぁ、このバカ。

助六
え?

斬りかかるブービー。

助六


マキ&しずく
きゃー!

思わず、包丁で受け止める。

助六
ちょ、ちょっと、あぶねぇなぁ。やめろよ。

スケッチブック
「金!金!金!金!金!」

ブービー
-----。(スケッチブックを指さす)

助六
か、金を出せって?

ブービー
-----。(モリを構え直す)

マキ
す、スケ、お、お金ある?

しずく
私、無い!

助六
ふ、ふざけんなぁ!あるわけないだろぉ!はじめて1ヶ月の屋台に金があるわけねぇだろ!オレだってギリギリの生活してんだよ。

マキ
わ、わわ、私も持ってない、ごめんなさい。

ブービー
-------。(斬りかかる)

路上に飛び出す。

激しい衝突音。

----------暗転。


病室の3人。


助六
------そうか、オレはあの時。あいつは、ブービーじゃねぇか!くそ、何も知らなかったのはオレだけなのか。どうなってんだよ。オレの人生、めちゃくちゃじゃないか。

マキ
スケ、ごめんなさい。私、辛くて、寂しくて・・・・、あなたを忘れようとしてた。
1日1日時間が過ぎていく中で、あなたはどんどん過去になっちゃって、代わりに新しいコトがどんどんと押し寄せてきて。私は、あなたのコトを忘れて、忘れちゃって、思い出も大切な物と一緒にどこかにしまって、私は・・・時間に流されちゃってた。

しずく
マキたん、私の事、流されてたってだけで片付けるつもり?

マキ
しずく、私はあなたの事が大切。感謝してる。でも、だからってスケの事を、やっぱり何でもないなんて思えない。

しずく
じゃあ何だって言うの?死んだと思った彼が戻ってきたからって、今を全て壊してしまうって言うの?

マキ
しずく
------。

助六
もういいよ、マキちゃん。オレは、元々1人だったんだ。

崩れる助六。

マキ
スケ?スケ!!どうしたの?スケ!!

しずく
------。

医者と看護婦が入ってくる。

看護婦
あらあら、どうしたの〜?

マキ
ス、スケが!!

看護婦
あら、ちょっと何コレ!!

医者
なな、なんじゃこりゃ〜!?

-----暗転

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