No.013
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Scene04
3ヶ月前





【3ヶ月前】


助六の回想。

開店準備をしている助六。
そこへ、マキが現れる。


マキ
お疲れ様ー。

助六
あれ、マキちゃん、仕事は?

マキ
もうバイトにまかせてきた。今日手伝おうと思って。

助六
え?マジ?ありがと。

マキ
どう?調子は。

助六
調子はぼちぼちだけどさ、今日は仕入れに手間取っちゃって、ナルト一本で喧嘩腰だよ。

マキ
ナルト?

助六
うん。今日買った5本のうち、一本だけ逆回りなんだよ。

マキ
逆回り?

助六
そう!渦がさぁ。いつものは、こっちまわりなのに、今日見たら一本だけこっちまわりなんだよ!
しかも何度文句言っても「いつもとかわんないわよ!」ってゆずらないの。全くひどい話だよ。

マキ
ねぇ、スケ。それって、こう、ひっくり返して見たんじゃないの?

助六
え?あ、あぁ!そう言うコトね。へぇー。ほぉー。はっはーん。・・・・しまったー。

マキ
ま、まぁ誰にも勘違いなんてあるから、ちゃんと謝れば、許してくれるよ。

助六
「2度と買うか!」って言ってしまった。

マキ
まぁそれくらい勢いで。

助六
「ハゲ散らかしたオカマが!」って言ってしまった。

マキ
もう無理だね。

助六
やっぱり店持つってのは大変だね。うまいラーメン作ってるだけじゃ、ダメなんだよねぇ。

マキ
しっかりしてよ〜。スケはもう、ただの料理人じゃなくて、今は経営者なんだからね!

助六
マキちゃんはすごいなぁ、ピザ屋の店長だもんね。

マキ
別にすごくなんかないよ。チェーン店の店長なんて、マニュアル通りでOKだし、バイト少ないし、こうやってたまに早退しても平気だし。
それにひきかえスケは1人で全部こなすんだから責任重大。スケの方が全然立派だよ!

助六
やっぱりやり甲斐あるよなぁ、自分でやるのって。

マキ
がんばって、おっきなお店だそうね。

助六
オレ、出来るかな?

マキ
出来るよ!スケ頑張ってきたじゃん。10年もがんばって修行した、ケイ子さん譲りのイ イ腕あるんだから、絶対大丈夫!

助六
だよね♪オレ、世界一のラーメン屋になるよ!あ、そうだ、今度ピザの材料の余り持って きてよ。

マキ
何で?

助六
やっぱさー、単にフツーのラーメンだけじゃ、やっぱ評判にならないかなぁって思ってさ。

マキ
もしかして。

2人
ピザらーめん!

マキ
それおいしいかなぁ?

助六
ほらぁ、ピザ味のお菓子とかパンとかいろいろあるじゃん。

マキ
あー、あるねー。

助六
だから!

マキ
うん、わかった。協力する。

助六
ありがと。ちょっと裏行ってくるから、店見てて。

マキ
はーい。

裏に行く助六。
テーブルの用意をするマキ。

と、そこへしずくが現れる。


しずく
おねーさん、もういい?

マキ
あ、いらっしゃいませ。すぐ準備できますよ♪

しずく
何が出来るの?

マキ
今は、一応トンコツがメインだけど、醤油も味噌も台湾ラーメンもあるよ。
あ、今度、ピザらーめんにも挑戦するみたい。

しずく
ピザ!?

マキ
はは、まだ研究中なんだけどね。

と助六が帰って来る。

助六
ねー、マキちゃん。

マキ
あ、お客さん来たよ。

助六
ひらっしゃい!(慌ててバケツの水を出す)

マキ
でかいって。

助六
まま、まだ接客に慣れて無くて。

マキ
失礼しました〜。

しずく
ねぇ、台湾ラーメンがいいんだけど、結構辛い?

助六
一応辛さ控えめだけど、どうかなぁ。

マキ
心配だったら、他のラーメンにしますか?

しずく
んー、じゃあアメリカンにして。

助六
へ?

しずく
台湾ラーメンの、アメリカンにして。

助六
アメリカン台湾ラーメン?ビッグサイズ?

しずく
違う違う。コーヒーの、アメリカンと一緒。

助六
え?オレお茶しか飲まないから・・・。

マキ
あ、薄めるの?

しずく
そう。スープをちょっと薄めるの。

マキ
出来る?

助六
イエス、ウィー、キャン。

しずく
早くしてね、私すぐ食べて、店行かなきゃイケナイから。

助六
イエッサー!

マキ
おいしいといいけど。

しずく
だって辛いんだもん。

マキ
普通のラーメンもおいしいですよ。

しずく
私トンコツ食べると胸焼けするんだぁ。

マキ
あ、そうかぁ。それは厳しいですね。

しずく
ねぇ、おねーさん、この店の人?

マキ
え?んと、今は「お手伝い」って感じかな。

しずく
さっきの人の奥さん?

マキ
え、いや、まだ結婚は---- 。

しずく
じゃあ彼女さんだ。

マキ
そんなとこかな。

しずく
楽しい?

マキ
何が?

しずく
彼といて。

マキ
うん。

しずく
いいなー。羨ましいな。

マキ
へへ、そうかな?

と、そこへ、アメリカ国歌を口ずさみながら、ラーメンを持った助六がやってくる。

助六
お待ちどうさまです、台湾ラーメンのアメリカン!

しずく
早いねー。

助六
急ぎでしょ?

しずく
うん、ありがと。

助六
さ、早く食べて。味どうかなぁ?

レンゲでスープをすする。
ずずずずず・・・・・・。


しずく
んー、程良い辛さ。おいしいー。

助六
ホント?ただ薄めるだけじゃなくて、よりまろやかさを出すために隠し味を入れたんだ。

しずく
これメニューに入れた方がいいよ。

マキ
台湾ラーメンのアメリカン?

しずく
そう!女子高生にも人気でるかも。

助六
加えます!

回想終了。

照明が変わる。


助六
って感じで、やっぱりフツウに、店やってた気がするんだけど。・・・・あれ?ケイ子さん?

と、ブービーが現れる?

ブービー
へイスケロック。お前誰と話してたんだよ?

助六
え?ケイ子さん、オレの師匠だよ。

ブービー
わっと?そりゃどうなってるんだ?

助六
どうって、ケイ子さんもココに入院してるって言ってたよ。

ブービー
おいおい、何でフツウにしゃべれるんだよ?

助六
フツウにって------え?

ブービー
オレたち、誰からも見えないんだぜ。

助六
あ、オレ、カラダに戻ったのか?

ブービー
そこにお前のカラダあるだろ。

助六
あれ?

ブービー
多分、逆だと思うぜ。

助六
え?

ブービー
さっきのばあさん、カラダから出ちまったんだよ。

助六
ケイ子さんが----?まさか。

ブービー
スケロックの事、心配してここに残ってたんじゃねぇか?

助六
そんな、ケイ子さん・・・・。

-----暗転

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