No.012
[A day in the Life]


Episode03-1
[寄り道]


テッペエが現れる。

テッペエ
僕はあの日、不思議な体験をしたんだ。
なんだかすごく、不思議な体験。えと、僕にはとても好きな人がいて、でもそれは高嶺の花と言うヤツで、あ、「高嶺の花」と言うのを、僕はずっと「高値の花」だと思っていて、つまり「ナカナカ買う事の出来ない高い花は一般市民には縁のないモノ」だと思っていた。
あ、ずっと、と言うのは、実はつい最近までで。あ、高校ン時の友人であり、音楽仲間でもある、音楽仲間と言っても、最近再会して、彼が音楽をやっているのを知ったんだけど、その友人が、えと、名前を「ソラ」って言うんだけど、そのソラくんが、今アルバイトで花屋さんをやっていて、そのソラくんの花屋に行った時に、そう言えば「高値の花」って言うけど、だいたいいくらくらいなんだろうね?みたいな話をしたら、ソラくんがお店の奥から一番高い花を出してきてくれて、それは「ラン」の一種だと言ってたけど、その花はいくらぐらいだったかももう忘れたけど、その時に、お花屋、ハッピーフラワーって言うんだけど、あれ?さっき言った?言わなかったよね?
で、そこの店長の人が、女の人で、確か花音さんて名前で、僕は名前を覚えるのは結構早いんだ、えへへ、で、その花音さんに「高値の 花」じゃなくて「高嶺の花」よ、バカね、って言われちゃって、やっとわかったんだよね。
あ、そう言えば僕の名前はテッペエって言います。
それより、僕の好きな人の話をしようとしていたわけで、あ、その前に僕の友達を紹介します。うえるつって言います。

うえるつ登場。

うえるつ
こんにっチは。ボク、うえるつです、タブン!

テッペエ
大丈夫、キミうえるつだよ。

うえるつ
ありがっトう。イッペエ。

テッペエ
うん、僕テッペエだけどね。

うえるつ
わかっテるよ、キッペエ。

テッペエ
うん、まぁいいや。

うえるつ
聞いてくだっサい。僕ハーフじゃあっリません!生粋のイギリス人です。タブン。

テッペエ
自分の発言に自信持ちなよぉ、うえるつ。

うえるつ
ボクうえるつです!ドンベエ!!

テッペエ
ちょ、ちょっと、僕間違えてないよ、さっきから間違えてるのキミだよ。

うえるつ
ヒトコト言わせてくだっサい!

テッペエ
なに?

うえるつ
ボク英語しゃべれまっセん!生粋のイギリス人だけど、ニポン生まれのニポン育ちね!

テッペエ
英語しゃべれないのに日本語カタコトなの??

うえるつ
ウチはみんなこうやってしゃべテルよ!ボクのウチの日本語をバカにするか!?クビ斬るぞこのドンベエザエモン!!!

テッペエ
ごめん、僕が悪かったよ。でも僕テッペエだよ、うえるつ。

うえるつ
・・・キミが作る英語の歌、意味マタクわかりませーん!もうイヤガラセも甚だしい!

テッペエ
あ、僕たち、2人で音楽をやっています。ボクがリコーダーでうえるつはユキヒコ。デュオってヤツをやってます。うえるつ&テッペエで、uWatっていいます。あ、でも、僕そんな英語難しいの使ってないと思うけど。

うえるつ
ちょっとマテ、ボクだっテ、簡単な英語はわかるよ。アルファベともAからBまではちゃんと書けルよ。

テッペエ
aとbじゃ単語出来ないよ。出来るとしたら、ababababa・・・とか?てか2文字だけ?

うえるつ
違っウよ。大文字小文字をブロック体と筆記体で8文字だよ。あ、bの小文字の筆記体は微妙ね〜。

テッペエ
ごめん、やっぱりもうちょっと待っててもらっていい?

うえるつ
いいよぉ、ドザエモン!

と、去るうえるつ。

テッペエ
始まりはある水曜日の夕方の事だった。

BGM。

テッペエ
いや、ヤングサンデーの発売日だったから、たぶん、いや絶対、あれは木曜だ。僕は高校生の時からヤングサンデーに連載している「日本一の男の魂」というマンガ、あ、それはとってもくだらない下ネタ満載のマンガなんだけど、それを読むのが日課だった。いや違う、週刊誌だから、週課だ。そんなコトバがあるかどうかわからないけど。とにかく、それを読んでいない事を思い出して、あ、やっぱり金曜日だ。読んでいなかったのを思い出した訳だから、1日経ってたんだ。2日も忘れる事はあり得ないから。それで、出かけている途中に見つけた小さな本屋に入ったんだ。

テッペエと、ボンバーsarasakiの出会い。

ボン
毎度ありがとうございまちゅ、290えんえんでちゅ。

テッペエ
あ、はい。(と500円玉を出す)

ボン
それなぁに??

テッペエ
え、500円硬貨ですけど。

ボン
いつのぉ??

テッペエ
えと、平成15年のヤツですけど。

ボン
はぁい、んではヒラナリフィフティーンの500えんえんおうけとりでちゅ。お戻しヒラナリエイトの100えんえんでちゅ。どうじょ。

テッペエ
え、おつり・・・。

ボン
毎度ありがとうございまちゅ。

テッペエ
-----こんなに堂々とおつりをごまかされれたのは初めてだった。僕の心臓はバクバクボクボクした!あの、お名前は??

ボン
はい、「ボンバーsarasaki」でちゅ!

テッペエ
・・・偽名だーーーーー!!!

BGM続き。
恋に落ちたテッペエ。


テッペエ
何が僕をそんな気持ちにさせたのかはわからない。ボンバーさんと呼ぶべきか、サラサキさんと呼ぶべきか、なんてどうだっていい。僕はとにかく、生まれて初めての恋をしてしまったわけで、あ、生まれて初めてというのは、大げさだけど、小さい頃から最近までの、ちょっとした「好き」は別にして置いて、そう言うのとは全然違う感覚で、要は、ハマった、恋に落ちた、と言う感じで正にフォーリンラブな僕がいる訳なんです!

音楽が終わる。

テッペエ
あ、それよりも、不思議な起こったって言うのは、ボンバーsarasakiさん、とりあえず、本人の許可をえるまでそのままで呼ぶことにした、に出会ってから、3ヶ月後のことなんです。

そこは公園。
うえるつが現れる。
挙動不審な雰囲気。


テッペエ
うえるつ、どうしたの?

うえるつK
え?

テッペエ
何か探してるの?

うえるつK
・・・(首を横に振る)

テッペエ
そう?あ、聞いてよ、今日は新曲つくってきたんだ。(楽譜を取り出す)そろそろさ、ソラくんの「ほくろの歌」のコピーじゃだめだと思うんだ。

うえるつK
・・・。

テッペエ
まぁ、ちょっと聞いてよ。

うえるつK
私いま、それどころじゃないし。

テッペエ
・・・。

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