No.010
[ Cried for the Moon ]


Scene06

[月が消えた夜。]


ヒカル
ねぇ、これって結構ヤバイよね?

上嶋
ほっておいたら、月が地球にぶつかるというわけですから。

ジョジョ
そうですよね。

ヒカル
このまま本当に消えたままなんだろうか。

マリア様
大体どうして無くなってしまったんですかねぇ。

ジョジョ
あれじゃないの?宇宙人の秘密基地が月の裏側にあって、ソレが爆発とかしちゃったとか。

マリア様
そんなものはありませんよ。月の裏側には、タマのお家を作ってますから。

上嶋
タマ!?

ジョジョ
タマって、マリア様のウサギ?

マリア様
そうですのよ。本物の月のウサギですのよ。いずれマリアも月に住むのよ。

ジョジョ
秘密基地じゃなくて、ウサギ小屋かよ。

ヒカル
ウサギ?

マリア様
ウナギじゃないですのよ。

ジョジョ
わかってるわよ。

ヒカル
あ!・・・・思い出した。

上嶋
どうしたんですか?

ヒカル
月と、僕約束をしたんだ。

ジョジョ
何をですか?

ヒカル
月の住人だっていうウサギの姿の変なオヤジにあって、

3人
は?

上嶋
先生、それは夢です。

マリア様
ウチのタマではございませんわ。

ジョジョ
わかってるよ。

ヒカル
あの時、僕が死のうとするするのを止めたんだ。死んで欲しくないって。

ジョジョ
えっ?死ぬって!?

上嶋
先生がですか?

ヒカル
うん。それで、最後に何かを約束したんだ。

マリア様
月がですの?大丈夫ですか?

ジョジョ
ちょっと、何言ってんだよ。

ヒカル
そう、ソレで、そうだ・・・

ジョジョ
何?

マリア様
何?

上嶋
なぁに?

ヒカル
20年後に大変なことが起こるって。

マリア様
大変なことってなんですの?

ヒカル
なんだろう。それ以上覚えてない・・・・。

マリア様
低脳ねぇ。

ジョジョ
コラ。

ヒカル
あ、それで、その前に--------あ!

上嶋
どうされました?

ヒカル
月が姿を消すんだ!確かそう言ってた。

マリア様
じゃあなんですの?月が自分で消えてるっおっしゃるの?

ヒカル
そう。

ジョジョ
!?

ヒカル
ってコトはどういうコトだ?これから何かが起きるのか?

上嶋
何かってなんですか?

ジョジョ
え?

ヒカル
とにかく、あそこに行かなきゃ!

上嶋
え?ドコ行くの?

ヒカル
月はまた現れる!そうか、月は無くなっていない。

ジョジョ
どういうことなんですか?

ヒカル
月は何かの合図に1日姿を消しているんだ。だから、姿が見えないだけ。

マリア様
じゃあ、また現れるんですの?

ジョジョ
え?

ヒカル
そう!

ジ&マ
でも、そうなったら・・・・。

4人
月が地球に衝突する!

ヒカル、出ていく

ジョジョ
先生、どうしたんですか!

マリア様
え、ジョジョ?ドコ行くのよ!ちょっと、待ってよォー!

上嶋
ちょっと待ってくださいよぉ、私走れないですから・・・。

と、4人は出ていく。

アキラ
-------- 一体、どうしてしまったというの?どうして突然・・・?私のしている事を責めているの?こうなってしまったことを怒っているんでか?私達が、あなたを、たくさん傷つけてしまったから、・・・・姿を隠してしまっですか?私達が-----!・・・・はい。如月です。こちらは何も。-------そうですか。あの、変なんです。月は未だ消えたままなのですが、地球への大きな影響が何も見られないんです。潮汐力の変化も、気象も、今までと何も変わらないんです。これは、どういう事なんでしょう?まるで月は、あるべき場所から少しも動いていないような・・・・。ただ、見えていないだけで、実際には月が存在しているのではないでしょうか?・・・・・いえ、変なことを言って申し訳ありません。でも、これまでの研究からは、月が消えてしまったら、地球や人体への影響は免れないはずですよね。だから、あの計画も慎重に・・・・。え?総理が?どういう事ですか?局長ではなくて、私に?

いつの間にかナナミ が側に立っている。

アキラ
誰!?

ナナミ
田島総理の秘書をしております、上嶋ナナミと申します。

アキラ
あなたが、何か用ですか?

ナナミ
いえ、私ではなく、総理があなたにお話を伺いたいとのことです。

アキラ
私からは何も言うことは無いわ。

ナナミ
そう言われましても、総理のたってのご希望で、時間の合間をぬって来られておりますので。

アキラ
困ります。私は、開発事業の主任ではありますが、例の計画では単なる一員にしかすぎません。

総理
主任に任命させていただくわ。(いつの間にか2人のそばに立っている)

ナナミ
総理、もう少し私に仕事をさせてください。

総理
ナナミさん、回りくどいのはダメよ。こういう時はトップが話すのが一番なのよ。

ナナミ
・・・・はい。(すごすごと去る)

アキラ
あの、何か?

総理
えぇ、何か新たなことがわからないかなって。

アキラ
それなら、局長に。

総理
あなたは何の躊躇もなく、「月解体計画」を提案した優秀な方よ。どう思っているのか聞かせていただきたいわ。

アキラ
月の消失ですか?

総理
えぇ。お月様が怒っちゃったんだと思う?

アキラ
そういう非科学的な考え方は好きではありません。

総理
予定では、今夜、発表の予定だったのよ。

アキラ
存じています。

総理
でも私、今更ながら、あの計画はそのあとの心配が大きすぎると思うのよね。

アキラ
総理、あなたがそんなことを言っている時ではございません。そうしなければ、地球もろとも・・・・。

総理
そうだろうけど、お月様が本当に消えちゃっていいのかなって。ホラ、今だって、月 が無くなっちゃって、地球全体が沈んでる気がするし。

アキラ
私も、そう思います。

総理
そう、・・・・・あなたも月が好きなのね。

アキラ
・・・はい。

総理
もうすぐ、月が消えてから、ちょうど1日が経つわね。

アキラ
・・・・・。

総理
本当に、このまま消えたままなのかしら。

アキラ
!・・・・・。いえ、そんなはずはありません。

総理


アキラ
もう少ししたら、また月が現れます。丸1日、24時間で再び現れるはずです。

総理
どうしてあなたにそんなことがわかるの?

アキラ
私、聞いたんです。

総理
何を?

アキラ
私、20年前に、月に、そんな話を聞いたことがあるんです。

総理
・・・・・そう、じゃあ、次の会見の準備をしなくてはね。

アキラ
え?

笑みを浮かべ、立ち去る総理。
不安そうにモニターを見つめるアキラ。

---------暗転。


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