番外編
[ 山田家の災難 ]


Case2

デート商法に気をつけろ!!
〜契約させられたらどうしよう〜


という間に、枝美子が立っている。

枝美子
あのぉ・・・

テンキ
あ?だから言ってるだろぉ、お客さまを大事にしない接客では、愛は伝わらないって。さ、僕のコトはいいから早くあちらへ行きなさい。

チカホ
・・・・。

テンキ
いやね、若いバイトの子を教育するのはハタチをこえた大人の義務だと僕は思っていましてね。ガツんといってやりましたよ、ガツんと。はっはっはっ。

枝美子
・・・すごいのねぇ、テンキくんって。もうすっごい男らしい大人って感じで。

テンキ
え?やっぱ??ははっ♪惚れるなよぉ〜。

枝美子
うん。

テンキ
え?うん?え?それはどういう意味??

枝美子
元気にしてた?っていうか覚えてる?私のこと。

テンキ
え?あ、あぁ、うっすらと面影がね。うんうんうん。

枝美子
よかったぁ〜。私中学に上がるときに転校しちゃったから覚えてもらってないかと思ってた。

テンキ
え?そんなことないよぉ〜。こんな可愛い子のこと忘れるわけないじゃん。

枝美子
またまた〜。テンキくんったらうまいんだからぁ〜♪

テンキ
いやいやホントホント。チカホの言うとおりに言ってるだけだから。

枝美子
え?

テンキ
いや、何でもないです〜。

枝美子
何だかテンキくんって小学校の時と変わらないところもあるね〜。

テンキ
え?そう?

枝美子
うん、なんだかそうやって笑ったときの雰囲気とか〜。

テンキ
え?こう?(ひきつり笑いを見せる)

枝美子
あ、うんうん。私、そんなテンキくんの笑顔が好きだったんだよねぇ・・・・。

テンキ
えっ・・・。(ドキっとする)

枝美子
あ、ごめんなさい。いきなりそんなこと言われても迷惑だよね。昔のコトだし。

テンキ
・・・いいえぇ〜、そんなことぉ〜、まったくないですよぉ〜。むしろ歓迎♪

枝美子
み、みんなどうしてるかなぁ〜。もうずっとやってないもんね、小学校の同窓会なんて。 テンキ
え?おととしやらなかった?

枝美子
え?あ、それはテンキくんのクラスだけじゃない?私別のクラスだから。

テンキ
あ、そっか。

枝美子
今回は、学年全体のをやりたいのよね。先生とかも呼んで。盛大に。

テンキ
いいねぇ、それ。先生も喜ぶよ。

枝美子
よね!すっごい楽しみなのぉ、私。みんな成長しただろうなぁ〜って。

テンキ
だよねぇ、オレも1浪だけで大学いけると思ってなかったもんなぁ。

枝美子
あ、テンキくんって今学生なんだ。

テンキ
うんうん、地元の私立大学なんだけどね。

枝美子
へぇ〜ドコドコ??

テンキ
え?あ、名古屋バカ田大学。

枝美子
へぇ〜そんなことあるんだ。

テンキ
うん、バカボンのパパが卒業した大学の姉妹校なんだよ。あ、バカボンのパパの本名知ってる?

枝美子
あ、私はねぇ進学しなかったんだぁ。高校卒業して、それから就職っていうのかなぁ・・・。

テンキ
え?あ、じゃあOLって感じ?いいねぇ〜、オフィスラブだよねぇ。

枝美子
違う違う、それを言うなら占い師。

テンキ
え?占い??

枝美子
うん。私、有名な先生の所に弟子入りしてて、2年の修行を経て、今年一人前になったのよ。

テンキ
へぇ、何かすごいねぇ。

枝美子
そんなことないよぉ。私は好きでやってるだけだから。

テンキ
いや、すごいよ、そうやって好きなことやってるってことが。僕なんてテキトウに大学入っただけだし、卒業してからどうしようなんて全然考えてないし・・・。

枝美子
あ、そうだ、じゃあ私が占いしてあげよっか?

テンキ
え?いいの??

枝美子
うん、おまけして2千円でいいよ。

テンキ
え、2千円・・・?

枝美子
うん、本当は5千円なんだけど、初恋の人だから良心価格。

テンキ
え?またまたそれを言う〜。ありがとぉ、悪いね!(と言って2千円を出す)

枝美子
はい、じゃあ手を出して。私、手相占いするんだ。

テンキ
手?どっち??

枝美子
どっちでもいいんだけど、じゃあ左手見せて。

テンキ
えっと、はいはい、はい。

枝美子
・・・・え!

テンキ
え?何??

枝美子
うそ!うそよそんなの!!

テンキ
何??どうしたの??

枝美子
私が今まで見た中で最悪なの。

テンキ
て、手相が??ホントに??どの変が???

枝美子
どの変っていうか、もう、全体的に運に見放されてて、生命線も不運によって途中でさえぎられてるの。

テンキ
うそ、ココでしょ。別に切れてなんか・・・・。

枝美子
だから、手全体の相を総合すると、見た目は良くてもさえぎられちゃうの。ホント、今生きてるのが不思議なくらい。多分今、ギリギリの所だよ。

テンキ
え?ど、どうすればいいの!?

枝美子
大丈夫、手相って言うのは変わるものなんだから、日々の生活の中で少しずつ良い方向に持っていくことができるの。

テンキ
ほ、ホント?

枝美子
でも、テンキくんの場合はそれじゃ間に合わないの。

テンキ
え?マジで??

枝美子
うん、日々の行いではもうどうにもならないぐらい最悪だもの。ねぇ、生きたい?

テンキ
生きたい。

枝美子
ホントに?

テンキ
ホント。

枝美子
私の愛に誓って?

テンキ
誓う!

枝美子
あのね、助かる方法が1つだけ方法があるの。

テンキ
な、何??

枝美子
あのね、世界占い協会推薦の、早急に手相を良くしていくお守りがあるの。

テンキ
お守り?

枝美子
うん、それを持てばいくらテンキくんでもいい方向に行くと思うの。

テンキ
ホント?

枝美子
うん。コレなんだけど。(とお守り人形をだす)

テンキ
コレ?

枝美子
そう。

テンキ
なんか、汚い人形だね・・・。

枝美子
どうしてか分かる?

テンキ
いや、分からない。

枝美子
この人形はね、有名なお坊さんが10年かけて念をこめたものだからなの。世の中にそう多くあるものじゃないのよ。

テンキ
そ、そうなんだ・・・・すごいね。それは貴重だぁ。

枝美子
でしょ。

テンキ
これ、もらっていいの?

枝美子
うぅん、50万円。

テンキ
え?

枝美子
50万円。

テンキ
高いなぁ〜、それちょっとツライよぉ〜。

枝美子
テンキくん・・・・死なないで・・・・。

テンキ
え・・・・う、でも50万円は〜。

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