No.林
[ e-てんき ]


Episode04
恋愛捨身



松男
再び松男でぇす。小松男達は後で活躍するので、大切にお持ちくださぁい。だからって、カバンに入れちゃダメ!あ、でもずっと手に握ってなくてもいいですよぉ。使う時はちゃんと言いまぁす。焦らないで下さぁい。いいですかぁ?

とか何とか言いながら、林天騎の衣裳に着替える。


ファジィはいつも少しずつ恋愛エピソードを物語に絡めてきます。
僕も何か恋愛エピソードを、と思ったのですが、出てきたのは『Episode01』のメガネーズの石田くんとはるみさんの微妙な恋バナ。僕的にはあれで精一杯だったんですが、団長にもうひとネタ!と言われて次のお話をご用意しました。

コレは、僕、林天騎が素敵な女性に出会い、初めての告白から今に続く、ノンフィクションのリアルてんきラブストーリーです。
ちょっぴり恥ずかしいですが、恥ずかしがらずにご覧下さい!!





【Epsode04:恋愛捨身】




【てんきの純恋歌】





舞台上、天騎にライト。

テロップには文字や写真が映し出されていく。





【2003年10月】




僕がファジィに入団して、1年目の秋。

公演2回目,3回目と続けて出演を果たし、僕は芝居一筋、彼女もつくらず、朝から晩まで芝居漬けの日々だった。





そんな時に僕は彼女に出会った。
バイト先にいた彼女は、いつも笑っていた。ちょっとだけ前歯が出ていて、ニシャーって笑うととってもチャーミングで、周りの人を楽しくさせる不思議な雰囲気を持っていた。
そんな彼女をいっぱい笑わせたくて、僕は会う度にいっぱい冗談を言った。
そして彼女はいっぱい笑ってくれた。今思えば、半分はお世辞だったかも知れないけど。





たまに、駅までのほんの7分かそこらだけど、一緒に帰れる時があった。
切符を買って、改札を一緒に通って階段を下りる。





まぁ、そこで別れちゃうんだけど。
いつも、お疲れさま〜って言われる度に、僕と彼女はただのバイト先の同僚で、友達じゃないんだなぁ〜って少し寂しい気持ちになった。





家で時々、彼女の事を考えた。
もう少ししゃべれないかなぁって。もう少し一緒にいられないかなぁって。
もう少し、近い存在になれないかなぁって。

いつも考えてると、何だかイライラして、ウヤムヤして、自分でも変な感じになった。



そして僕はしばらく経ってからやっと気づいた。僕は、彼女が「好き」だって事。
だからって何も出来ないでいた僕は、ある時、そんな彼女の事を、石田兄弟とエミちゃんに話してしまった。






なをみち
天くんそれってさぁ、もしかしたら「恋」に「恋」してるだけかもよ。ホントに彼女の事が好きかどうかもわかんないし。一回デートに誘ってみたら?

まさかづ
そうそうデート。楽しいぞー。

天騎
楽しいですよねぇ。考えてるだけでも楽しいと思うもん。

えみりぃ
大前提的にダメなら断ってくれると思うしねぇ。

天騎
ちょっとそんな事言わないでくださいよ。デートかぁ、デートねぇ。

なをみち
よし、じゃあとりあえず、今から誘いなよ〜。はい、メールメール!

天騎
え?今からですか?

まさかづ
うん、今!

えみりぃ
メールならやんわりと断りやすいしね〜。

天騎
だからそんな事言わないでくださいよ。いんですか?ホントに送りますよ?いんですか?

なをみち
ここまで言われて送らなきゃ、オトコじゃないよね〜。

天騎
わかりました。おくりますよ〜。はい、送りました!

3人
あーあ、送っちゃった〜。

天騎
ちょっと!何なんですか!?

僕はドキドキしながらメールを待っていた。それから数分後・・・







【 いいですよー】

【 映画行きましょー 】





やった!僕はついにやった!!3人のおかげだけど、ついに僕は彼女をデートに誘ってしまった!
しかもなんとOKをもらってしまった!!ドキドキわくわく!そしてその日はやってきた!

待ち合わせ場所は名駅。時間通りに行くと、そこにはもう彼女が!しまった、もっと早く家を出ればよかった!!僕は、自分のデート慣れしてなさを呪った。






初めて街中を2人で歩いた。

まずは映画を観に行った。竹内結子主演の『天国の本屋』を観た。はじめは隣の彼女が気になって、映画に集中出来なかったけど、だんだん彼女よりもスクリーンの竹内結子にのめり込んでしまった。
竹内結子は可愛かった!
途中、彼女は鼻をぐすぐすしていた。僕は涙をぽろぽろ流していた。
観終わった後、スタバでお茶をした。
僕はキャラメルプラペチーノを頼み、彼女はバニラプラペチーノを頼んだ。
彼女が僕の前で楽しそうに話している。僕はもっと楽しそうに話している。すごくそれは嬉しい出来事だった。彼女は、僕が泣いていたところを覚えていて、茶化されてしまった。
でも、映画の間も、僕の事を見ていてくれたって事が何よりも嬉しかった。
僕は話した。話すに話した。もうホント楽しくて、6時間くらい話してた。
今日は映画がメインだったのに、スタバがメインになってしまった。






家で彼女の事をもっと考えるようになった。
真面目で敬語がうまい。僕とまだ同じ年なのに電話対応もしっかり出来る。ご飯は何でもよく食べる。あんまりおいしくなモノでもおいしそうに食べる。たまに仕事で困った事があると、もの凄く困った顔をしながらも文句を言わずに頑張っている。
いつからか忘れたけど、そんな彼女が幸せになればいいなぁって思うようになっていった。

たった1回のデートをしたきり、僕らは会話こそ増えたものの、デートをする事はなかった。僕は誘えなかったし、彼女は誘ってくれなかったから。
でも、僕は、それでも幸せだった。それで十分満足だった。
そんな日々を送っていたある時、僕は今の状況を石田兄弟とエミちゃんに話してしまった。






なをみち
天くんさぁ、それってただのイイ友達って思われてるよね?

天騎
まぁ、確実に。

まさかづ
今はまだつき合い短いからいいだけど、そのうち友達以外には見られなくなっちゃうよ?

天騎
そういうもんですかぁ?

えみりぃ
そうだねぇ。

なをみち
そのうち恋愛相談とかされちゃうよね。

天騎
え?

まさかづ
彼氏出来たりしちゃうよね〜。

天騎
え?やだやだ!

えみりぃ
ホントに好きならさぁ、告白した方がイイと思うよ〜。

石田兄弟
だねぇ。

天騎
えー、でもなぁ・・・・でもなぁ・・・

えみりぃ
言わないと、友達のままだよ〜

まさかづ
彼氏出来ちゃうよ〜

天騎
え?やだ!それはやだ!!じゃあ、どうすればいいですか?メールで告白すればいいんですか?

えみりぃ
え〜?メール〜??

なをみち
とりあえず、告白のタメにデートに誘ったら?

天騎
あ、はい。じゃあそうします。


そんなこんなで、その場で明日の食事に誘う事になった。つまり、明日告白しなくてはいけない事になってしまった。

まぁ、でもねぇ、急に明日デートって言われてもねぇ、普通空いてないよねぇ、なんて事を考えていたら。




【 いいですよー(^▽^)/ 】




OKだった。しかも顔文字つきで!

そしてその日は正にあっという間にやってきた。


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※無断転載、無断複写を固く禁じます。上演許可申請の際はお問い合せよりメールを下さい。

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