No.006
[ Re:make ]


Scene04
[ 12年前(両親)]





【 12年前 】




【 両親 】




パパとママが何やらこそこそと相談している。

パパ
なぁ、肝心のアレは大丈夫なんだよな。

ママ
もちろんよ。アイルちゃん、絶対気に入ってくれると思うわ。

パパ
そかそか。今年は何にしたの?

ママ
それは、後のお楽しみよ。

パパ
私にも教えてくれないのかい?

ママ
パパもその方が楽しいでしょ。

パパ
そうかなぁ・・・。

ママ
そうよぉ。

パパ
・・・・じゃあちょっと、見てくるよ。

ママ
ダメよ。もう年頃なんだから。

パパ
イイじゃないか。まだ小5だぞ。背中ぐらい流してやるよ。

ママ
またぁ、そういうことしてると、嫌われますよぉ。

パパ
それはやだな。やめとこ。じゃあ、明日は、ママと一緒に♪

ママ
あらやだ、エッチぃ。

パパ
ははははは。お背中流させて頂きまぁす・・・・。(妄想にはいる)

ママ
そうだ、部屋を暗くして、待ってましょ。

パパ
おいおい、夫婦の営みはコドモが寝てからと決まってるもんだぞ。

ママ
そうじゃなくて。

パパ
ん?

ママ
部屋に入ってきたら、暗闇にともるローソクの火が・・・うわぁ、ママパパありがとぉ〜、みたいにさ。

パパ
へぇ〜、いきなりかい?

ママ
そういうのもアリでしょ。イロイロしないと毎年のことだから喜ばなくなっちゃうわよ。

パパ
なるほど。じゃあ、ロウソクにも火をつけとくか。

ママ
うんうん。私アイルちゃん呼んでくるから、パパ、用意しておいて。

パパ
了解!!

ピンポーン・・・。

ママ
兄さん、もう来たのかしら。

パパ
仕事、大丈夫だったのかい?

ママ
えぇ、夜は空けてくれたみたい。でも、遅くなるって言ってたんだけどなぁ。

パパ
ほお。

と、玄関に迎えに行くママ。

そこにはアイルの同級生の伊集院隼人とそのお母様。


ママ
あら?

隼人
こんばんは。今日はアイルさんにご招待頂きました、伊集院隼人と申します。

隼人の母親
お世話になります。

ママ
こんばんは・・・?

隼人
アイルさんのお母様は、いつ見てもお美しいですねぇ。

隼人の母親
ほんとに。

ママ
えぇ?いつ見てもって初対面じゃない??

隼人
そうでしたか?ボクは初めてなんて気がしないな・・・・。いつかどこかでお会いしていませんか?ボクにはそんな気がします。

ママ
あぁ、授業参観で見たのかもねぇ。

隼人
いや、そんなのではありません。

ママ
え?

隼人の母親
隼人さん、どういうことなの?

隼人
アイルさんとお話をしていると、アイルさんの中に、お母様の愛情が見え隠れしていたのだと思います。

ママ
愛情・・・?

隼人
はい。アイルさんの優しい性格が、お母様の愛情であり、美しさだと思うのです。

ママ
まぁ、あがって。

隼人親子
失礼いたします。

隼人の母親
あら、素敵なお父様。

隼人
コレはコレは、お久しゅうございます。

パパ
あの、私もママと同じでキミとは初対面では・・・?

隼人
存じております。

パパ
・・・・・ママ、なんだこいつは?

隼人
初めまして。伊集院隼人と申します。

隼人の母親
その母です。

パパ
すいませんがお帰り下さい。今日は家族水入らずでホームパーティーの予定ですので。

にやりと笑う隼人。

ポケットからビシっと、招待状を出す。


パパ
それは・・・・!

隼人の母親
招待状でございます。お嬢様に頂いたそうです。

パパ
え?

隼人
ごらんになりますか?

隼人の母親
本日はご招待頂きありがとうございます。

パパ
・・・・・ゆっくり楽しんで、早めにお帰り下さい。ははは。

隼人
暖かいお心遣い、ありがとうございます。

パパ
・・・・・・。

ママ
・・・・・・。

隼人の母親
トコロで肝心のアイルさんはどちらへ?

隼人
ホントですね。

ママ
あ、今お風呂入ってるところだから。

隼人
お風呂・・・・。

ママ
じゃあ、私呼んできますから、パパ用意しといてね。

と、その場を去るママ。

隼人の母親
隼人さん。・・・・・今、変なこと考えたんじゃありませんこと?

隼人
さすが、お母ちゃま。

隼人の母親
あらあら何を考えたのかしら?

隼人
それはもう、初夜のコトに決まっているではありませんか。

隼人の母親
あらあらおませさんねぇ。

パパ
おい!

隼人親子
はい?

パパ
・・・いや・・・・・・用意をしましょう。

隼人の母親
用意?

パパ
電気を暗くして、アイルを迎えるんです。

隼人の母親
なるほどそれはすばらしいことですわ。

隼人
さすがお父様。

パパ
いやぁそんな。

隼人の母親
考えることが違いますわね。

パパ
オトナですから。

隼人の母親
あら、素敵。

パパ
ははははは。

隼人の母親
おほほほほ。

隼人
では早速。

と、隼人が電気を消す。

パパ(声)
あ、まだ早い!

隼人(声)
え?

パパ(声)
まだケーキ持ってきてないし、ロウソクに火も・・・・。

隼人の母親(声)
あらあら。

隼人(声)
え?そうなんですか?

パパ(声)
で、電気、付けてくれないか?

隼人(声)
え?ど、ドコですか??

隼人の母親(声)
隼人さんわからないの?

パパ(声)
は?離れちゃったのか?

隼人(声)
暗くて、・・・・わかんないです。

パパ(声)
早くしないと、アイルが来ちゃうじゃないか。

隼人(声)
そういわれましても、ボクは、鳥目で。

隼人の母親(声)
あら、どんな鳥さんなのかしら?

隼人(声)
え?

隼人の母親(声)
種類は?

隼人(声)
僕は、隼人ですから、ハヤブサです。

隼人の母親(声)
なるほどね。なら私はトキ子だからトキよね、おほほほほ。ねぇ、お父様は?

パパ(声)
え?・・・・僕は、ダチョウですかね。

隼人(声)
え?なんていうお名前なんですか?

パパ(声)
栄吉ですけど・・・。

隼人の母親(声)
あ、わかった、お父様は脱腸なのね。

隼人(声)
さすがお父様。ダンディですねぇ。

パパ(声)
いや、そういうわけじゃ・・・。

ママ(声)
アイルちゃん登場〜!・・・・あら?パパぁ〜?ローソクの火は??

パパ(声)
いや、それがね、この子が先に電気消しちゃって・・・。

ママ(声)
え?

隼人(声)
あの、その、コレには訳が。

隼人の母親(声)
すいません、仕方がなかったんです。

隼人(声)
僕は頑張ったんですけど、お父様がダチョウなので。

ママ(声)
は?

パパ(声)
いや、意味がわからないぞ。

ママ(声)
とりあえず、電気付けてくださいよ。

パパ(声)
それがわかんなくって。

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