No.003
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Scene01

屋台襲撃


と、そこへミサキが現れる。

ミサキ
おねーさん、もういい?

音々
あ、いらっしゃいませ。すぐ準備できますよ♪

ミサキ
何出来るの?

音々
今は、一応ラーメン中心かな。トンコツがベースだけど、台湾ラーメンもやってる。あ、今度、ピザらーめんにも挑戦するみたい。

ミサキ
ピザ?

音々
はは、まだまだ研究中だけどね。と助六が帰って来る。

助六
ねー、音々さん、あれ?

音々
お客さん。

助六
あ、いらっしゃい!(慌ててバケツの水を出す。すかさずツッこむ音々)

ミサキ
ねぇ、台湾ラーメンがいいんだけど辛い?

助六
本場の物よりちょっと日本人向けに辛さ押さえてるけど、どうかなぁ・・・・。スープだけ味見る?

ミサキ
それアリ?

助六
うん、ちょっと待ってて。

ミサキ
お人好しの大将だね。

音々
そうかな?

ミサキ
うん、たぶんすぐ潰れるよ、この屋台。

音々
え?

ミサキ
お人好しは店主に向かないんだって。

音々
誰が言ったの?

ミサキ
私の働いてるスナックの千恵子ママ。

音々
そういうものかな。

ミサキ
私もそう思うよ。

音々
・・・・・・・。

助六が口にスープを含んで現れる。

音々


ミサキ
えぇ!?

音々にどつかれつっかえされる助六。

助六がレンゲにスープを入れて持ってくる。

助六
はい、こ、こ、これどうぞ。

ミサキ
あ、ありがとー♪・・・・熱っ、って辛い!これ辛いよぉ!

助六
そう、じゃ、ふつうのラーメンにしとく?

ミサキ
やだ。アメリカンにして。

助六
へ?

ミサキ
それでいいから、アメリカンにして。

音々
薄めるの?

ミサキ
そう。

助六
それで、いいの?

ミサキ
うん。早くしてね、すぐ食べて店行かなきゃイケナイから。

助六
はいよー。

音々
おいしい?スープ薄めて。

ミサキ
だって辛いんだもん。

音々
だったら普通のにしたら?おいしいよ。

ミサキ
私トンコツ駄目なの。食べた後で胸焼けするんだ。おねーさん、この店の人?

音々
え?んと、今は「お手伝い」って感じかな。

ミサキ
さっきの人の奥さん?

音々
え、いや、そんなー、まだ結婚してないけど・・・。

ミサキ
へぇ、彼女ね。

音々
そんなとこ。

ミサキ
楽しい?

音々
何が?

ミサキ
彼といて。

音々
うん。

ミサキ
いいなー。羨ましいな。

音々
へへ、そうかな?

ミサキ
うん。あの人が。

音々
え?

ミサキ
私、お姉さんみたいな人スキ。

音々
・・・・・?

と、そこへ、ラーメンを持った助六がやってくる。

助六
おまーっちどー。

ミサキ
早いねー。

助六
おねーさん、急ぎでしょー。

ミサキ
うん、ありがと。

助六
さ、早く食べて。味どうかなぁ?

レンゲでスープをすする。
ずずずずず・・・・・・。


ミサキ
んー、程良い辛さ。うまいよー。

助六
ホント?

ミサキ
うん。メニューに入れなよ。

音々
台湾ラーメンのアメリカン?

ミサキ
そう!女子高生にも人気でるかも。

助六
是非、メニューに加えておこう!

音々
・・・・・・。

と、そこへ、マスクをかぶったバベルとさやが現れる。

助六
・・・・・まいど!

音々
いらっしゃいませー。何になさいますか?

バベル
・・・・・・・。(ピースする)

助六
毎度!ラーメン二丁ね!

奥に引っ込む助六。
テープをかけるさや。
テープからは、さやの兄とその女の声が聞こえる。


テープ
「えぇい!貴様らぁ!たたっ切ってくれるわぁ!(兄)」

バ&さ
!?

テープ
「ちょっと、あんた何言ってんのよ、コレ時代劇じゃないって言ってたでしょ。(女)」
「え?そうか?こういうのがいいんじゃないのか?(兄)」
「現代劇!強盗だってば。(女)」

音々
あの、何かご用ですか?

バベル
・・・・・。

ミサキ
何よ、あんた達。ヘンなもんかぶって。そんなん被ってちゃなんも食べらんないよ。

テープ
「えーと、じゃあ、お金をください!(兄)」

音々
へ?

ミサキ
どしたの?しゃべれないの?

さや、テープを指さす。

テープ
「じゃあって何よ、じゃあって。もっとやる気出して強盗やんなさいよ!(女)」
「よーし、お金をおくんなせいっていってんじゃあねぇか!(兄)」
「だから、それじゃダメだって言ってんじゃん!(女)」

バベル、包丁を突き出す。

音々
え?何?ちょ、ちょっとー、な、何のつもり?

ミサキ
ちょ、ちょっと、お、おにーさーん!

テープ
「金をだせ!いいから黙って金だしな!(女)」
「おうおう、こちとら、本気だぜ!(兄)」

音々
ちょ、ちょっと、スケ!来て!!

バベル


包丁を持った助六が現れる。

助六
どしたの?

包丁を突きつけるバベル。

助六
ほほぉーう。そうか、そういうことか。

バベル
・・・・・。(うなずく)

助六
俺とラーメン勝負しようっていうのか?だがな、ウチののれんはゆずらねぇぜ!

テープ
「やるってか!(女)」
「ほらこい!(兄)」

助六
ほう、やる気かい?

バベル
・・・・・!(包丁を構える)

音々
ちょ、ちょっと、スケ、

助六
一杯食わせて音を上げさせてやるよ。中卒から修行してきた成果を見せてやる。大丈夫。もうすぐ出来るからちょっと待ってろよ!

音々
スケ、で、でも、変だよ、この人たち。どう見ても。

テープ
「金出せっていってんだろ!(女)」

ミサキ
わかんないのかなぁ、このバカ。

助六
え?

斬りかかるバベル。

助六


音&ミ
きゃー!

思わず、包丁で受け止める。

助六
ちょ、ちょっと、あぶねぇなぁ。やめろよ。

テープ
「お金!お金!お金!お金!お金!(兄&女)」

バベル
・・・・・。(テープを指さす)

助六
か、金出せって?

バベル
・・・・・・・・。(包丁を構え直す)

音々
す、スケ、お、お金ある?

ミサキ
私、無い!

助六
ふ、ふざけんなぁ!あるわけないだろぉ!はじめて一週間の屋台に金があるわけねぇだろ!オレだってギリギリの生活してんだよ。

音々
わ、わわ、私も持ってない、ごめんなさい。

バベル
・・・・。(斬りかかる)

BGM(夢芝居)。

スローモーションでとっても地味なバトル。
両者、相打ち。倒れる2人。


-----暗転

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